その原因を端的に言えば、簡単に裏切りが横行するという、ガバナンスの欠如が招いた、未成熟政党だったっということ。
これは現代社会の縮図そのもので、経営者などの権力者側に、次のような守銭奴傾向が見られることと同じである。
- 頑張っているのだから約束を守れなくても仕方ない
- 頑張ろうにも頑張れない部署、環境に居る人のことは考えない
- お金のためにバレなければ何をしてもOK
- 保身のためなら嘘をついてでも逃げ切った者勝ち
- お金にならないプライドは要らない
- 保身延命のため内部留保を多くし弁護士、社労士の力を借りてでも従業員から搾取する
- リスクはとらないでインセンティブだけ要求する
民主党は政権を取ってから、足の引っ張り合いをするようになってしまった。
閣僚など主要ポストについて、権力を持ち居心地が良くなると、唱えていた改革路線は止めにして、安全な保守路線で保身を図るようになった。
つまり、官僚の描いた、民主党崩壊の筋書きに乗せられてしまったのである。
しかし、宇宙人である鳩山首相だけは違っていた。今までの友愛路線を貫き、ルーピーと言われようがバカと言われようが突き進んだ。これがリーダー湿布だと言わんばかりに。
そして、環境・エネルギー、普天間基地などの問題に、ドラスティックな提案で切り込み、同盟国もアメリカンジョークと一時は思ったが、どこにも落ちがなかったので困ってしまった。
それを察知した閣僚らは身の危険を感じて、ボスである鳩山首相を裏切り、各国の官僚らと太いパイプがある官僚の意見に従った。保身のために。
そりゃあ、クリントン国務長官に睨まれたら、政治生命どころじゃ済まないもんね。
民主党のスローガンだった、官僚主導政治からの脱却は脆く崩れ去り、自民党と同じ官僚主導政治になったのである。
ただ、国益は損なったが、政治の「見える化」は国民にとって大いに勉強になった。
そして、鳩山元首相は去り、官僚のロボットと化した管政権、野田政権が誕生し、民主党は完全に第二自民党となった。
しかし、酷い話だなあ。
ある意味、一番ブレなかったのは、鳩山元首相のような希ガス。ナンテコッタ/(^o^)\